グレンツェンピアノコンクール近畿地区大会公開レッスン終了しました。

グレンツェンピアノコンクール近畿地区大会に向けた公開レッスンが終了しました。

今回、事情により公開レッスンに参加することが出来ませんでした。
コンクールに携わるようになって十数年で初めてのこと、だと思います(記憶のかぎりでは)。

コンクールに参加される方々の中には公開レッスンに参加されない方もおられます。
しかしなぜ、コンクールの公開レッスンの聴講が大切なのか?

・コンクール課題曲の確認
・適切な速度、適切な奏法の習得
・コンクール特有の演奏のコツ
・大きなホールでの演奏ならではの注意点
・審査員目線からの注意点
・日頃指導される内容以外の情報の共有

今から10年くらい前に行われたコンクールで実際にあったのは、
『同じ曲名の違う楽曲の演奏』でした。
講師や生徒が公開レッスンに出向けば曲の間違いに気づけたはずが、
本番当日まで何一つ疑うことなく楽曲の練習に励んでいたということが起こりました。
当日は『講評は書いてもらえるが点数は無得点』という条件で演奏されたとのことです。
私達のように指導する側、演奏する生徒側、いずれも事前に冒頭の2小節のみ書かれた資料を手にすることができます。
この資料に書かれた出版社の書籍(楽譜)を準備することから始まりますが、その作業のどこかを怠ってしまうと大変なのです。
万全の準備のために多くの時間を費やした練習やコンクール参加に伴う各種の費用、
日頃のレッスン時間のすべてが無駄になってしまうことを考えると
事前の準備で少し時間をかけてでも慎重に作業を行うべきだと思います。

コンクールの楽曲には速度記号が最初に指示されている場合があります。
この指示記号だけで楽曲を解釈してしまうのはいかがなものかと思います。
楽譜の読み方が適切では無い場合、2/4(4分の2拍子)の楽譜を2小節で1小節分の速さに捉えてしまうこともあります。
また、通常のレッスンと人前で演奏する演奏、どういう場面で演奏するのかによっても速度は多少変わります。

大きなホールならではの演奏やコンクールならではの演奏でよく注意されることは、
何と言っても『左右のバランスについて』です。
いくら練習でうまく演奏できたとしてもそれは自宅や教室といった小さな箱の中だからであって、
1000〜2000名ほどの収容人数の大ホールでの演奏は別格です。
少し大げさかもしれないと思っても右手(≒高音)が伴奏に埋もれずにハッキリと聞こえる演奏を心がけることで
客席には『それなりに』メロディが伝わる演奏となります。
この音量バランスを基本として、どうやって楽曲の感情を音で表すのか?ということを考えるのが演奏者のすべき練習です。

公開レッスンに参加して良かったと思える部分があるとすれば、
私にとっては日頃の指導に足りない部分を補強するヒントを得られるということです。
今では当たり前のように行ってしますが、
『スクラップブックに楽譜をコピーしたものを貼り付けたものを常用する』という方法です。
(※楽譜のコピーは当然ですが著作権の関係上、禁止されています。)
手持ちの楽譜を自分が使うためにコピーしたものをスクラップブックに貼り付けることによって
自分だけのオリジナルのレパートリー集を1冊つくることができる!というのが利点です。
この方法を知ったのは公開レッスンで講師を務められた先生のアイデアでした。
他にも演奏しづらい部分の練習方法など、頭の中にはまだ無いアイデアを集めることのできる良い機会だと思っています。
これは私などの指導する立場に限らず、
生徒としての立場や生徒の保護者としての立場でも大いに得られる良い情報はあるはずです。
様々な講座やワークショップに参加してみると
日頃のレッスンでは得られない『何か』を必ず得られます。

コンクールの公開レッスンへの参加は、コンクール参加者にとっては有意義な勉強の機会ですが、
特定の公開レッスンに限らず、音楽を楽しく学ぶ機会を見つけてみて
参加できる雰囲気であれば1度参加してみると新しい何かが見つかります。
まだ頭や心が柔軟な若いうちに沢山の種類の音楽を数多く聴いたり、
聴いたことのない音楽の世界を垣間見ることで
近い将来に演奏してみたい曲が1曲でも多く増えると嬉しく思います。

2月 17, 2020